山名 | 虎御前山(とらごぜやま)標高:224m |
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所在地 | 〒529-0316 滋賀県長浜市湖北町河毛 |
山行ルート | 道の駅浅井三姉妹の郷〜虎姫駅〜虎御前山〜小谷城跡〜小谷山〜キテハ食堂〜道の駅浅井三姉妹の郷 |
活動距離 | 16.6km |
活動時間 | 5時間42分 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
こんにちは、カトレアです(^^♪ 今回の安全・近場・短時間な山登りは、滋賀県長浜市にある虎御前山(とらごぜやま)です!
標高は224mと低いものの、小谷城と平地を隔ててわずか500mほどの距離にあります。かつては虎御前山城が築かれ、織田信長が浅井長政の居城である小谷城を攻略するための前線基地として築いた陣城のあった歴史ある山なのです!
今は城址がハイキングコースとなっていますが、曲輪跡などの遺構がたくさん残されています。「伝織田信長陣」をはじめとする、戦国武将達の陣営跡やほっこりな田んぼアートも見ることが出来て、見所がたくさん♪
もちろん虎御前山だけでなく、小谷城のある小谷山にも登頂しましたが、今回は【虎御前山】の山行レポになります♪
道の駅 浅井三姉妹の郷からスタート
- 住所
- 滋賀県長浜市内保町2843
- 営業時間
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- 物販施設 9:00~18:00
- レストラン 平日 11:00~14:30(ラストオーダー 14:00)
- 土・日・祝 11:00~18:00(ラストオーダー 17:00)
- 休館日
- 無休
- 公式サイト
- http://azai3-st.jp/
登山口へはJR虎姫駅が最寄りですが・・ここはランナーらしく、あえて離れた道の駅に車を止めて、登山口まで走って向かいます♪
スタートは7時30分です。道の駅から、5km程ロードを走って第一チェックポイントの【虎姫駅(とらひめえき)】に到着♪ YAMAPの軌道計測は、虎姫駅から開始しました。
JR 虎姫駅(とらひめえき)
最初の目的地として設定したのが、JR 虎姫駅です。“虎”と付く市町村名は、日本ではここだけなんだとか!
虎姫の由来
むかし、長尾山のふもと、桃酢谷の井筒という泉のほとりに虎御前という美女が住んでいました。ある日、道に迷って助けられたのが縁で、土地の水利に力を尽くした長者世々開(せせらぎ)と一緒に暮らすようになりました。やがて15人の子どもをもうけますが、生まれてきたのは顔以外すべてウロコにおおわれた子蛇でした。虎御前は嘆き悲しみ女性ヶ淵(みせがふち)に身を投げてしまいます。その後、子どもたちは立派に育ち成人する頃には、人間と同じ容姿になり近辺の村を治めることになるのです。このころから長尾山を虎御前姫にちなんで虎御前山と呼びようになり、町の名「虎姫」もこれに由来しています。ー虎姫の由来より引用ー
また、虎姫は元三大師(がんざんだいし、慈恵大師良源)“おみくじの元祖” の生誕地として知られています。
無類の法力の持ち主で “角大師” の護符のモデルとなった僧だよ!
平安時代に、比叡山延暦寺で天台宗のトップを務めた高僧なんやで^^
阪神タイガースファンの聖地としても知られ、虎姫駅のすぐ隣には、必勝祈願の「虎明神」も!
虎だらけなのは、地元の人が街を盛り上げようと地名を生かした工夫をされた努力の証なのです^^♪ その甲斐あって、観光に来る人も増えたようです。 しばらく駅周辺の虎散策をして、いよいよ虎御前山の登山口のある南山麓へ♪
虎御前山南山麓中野登山口(標高:94m)
虎姫駅から徒歩15分程で登山口に到着♪ 虎御前山への登山コースは、尾根通しの一本道で南北どちらにも登山口があります。今回は、南側にある矢合神社(やあいじんじゃ)の境内入口から登ります。
登山開始は、8時30分。キャンプサイトもあるので、車道もありますが石階段から登ります。
矢合神社の大きな石の鳥居をくぐって、山の中に入っていきます。
まずは、神社にお参りして本日の山行祈願。
お参りを済ませて、一旦神社の脇にある林道を進みます。
林道の途中に山に入る階段があるので、そこからトレイルイン♪ 道標が倒れていてわかりにくいですが、カーブミラーが目印です。
蜂屋頼隆(はちやよりたか)陣跡100mと書いてありますが、実は見逃しました(笑)
この先にある展望台のすぐ側にあったようなのですが、展望台にしか目が行かなくてスルー;ちなみに蜂屋さんは、信長の家臣として小谷攻めに従軍。信長没後は秀吉に仕え、天正13(1585)年に越前敦賀城主になったお方らしいです。
田んぼアートが見える展望台(標高:135m)
階段を登ってしばらくなだらかな道を進むと、人工物感丸出しの展望台が! マザーレイクをみておきたいので、とりあえず登ってみます。
入口にはおみくじが置いてあるのですが、私は第拾番でした♪金運は好調らしいです!やった!
そして展望台からは、ほぼ田んぼしか見えないのですが(笑)素敵な田んぼアートが施されていました!
角大使と虎姫のシンボルマーク。ばっちりみえて、ちょっと感動! 曇っていますが、伊吹山も見ることができます^^
田んぼアートを目に焼き付けた後は、再び山頂目指して登ります。この田んぼアートは、毎年デザインが変わるんだそうです!舗装されているので、安全に歩けます。少し登ると、また広場のような場所に出てきました。
丹羽長秀(にわ ながひで)陣地跡(標高:145m)
遺跡を示す石碑が建っていて、周辺にはキャンプ場関係の建物がありますが、現在は閉鎖されているそうです。丹羽さんは、織田氏の宿老として主君・織田信長に従い、天下統一事業に貢献した人物です。
この先にNTTの鉄塔があるのですが、そこまでは車道が続いていて歩きやすい道のりになっています。
林道ゲート、この先は関係車両以外は入れません。ゲートをくぐって、登り坂を進んでいきます。
標高は低いものの、木陰になっているので涼しくて快適♪ずっと舗装路なので、まだあまり山の中という感じがしないです。
陣地跡以外にも、古墳群がたくさんあります。昔は矢合神社までしか遊歩道がなかったらしいのですが、とても綺麗に整備された登山道になっています。
まだまだ舗装路は続きます。傾斜がキツイので、見た目よりも手強い登り坂になっています;ようやくハイキングコースっぽい道になってきた所で、虎御前山城の看板と石碑を発見!
滝川一益(たきがわ かずます)陣地跡(標高:204m)
滝川さんも織田氏の宿老ですが、博打好きで一族に追放されたという説もあります。
周辺には古墳群と書かれた看板があって、登山道は道なりにまっすぐ続きますが左手に三角点峰があります!
虎御前山 三角点峰(標高:202.9m)
最高点はまだ先にありますが、三等三角点はこの場所にあります。
標高202.9mと書かれた手作りの山頂標識が木に吊るしてあります。記念にパチリ★
三角点到着は8時54分だったので、登山口から30分ほどで来ることができました。この先は、舗装路ではなくなりますが整備されたハイキングコースなので歩きやすいです。傾斜もなだらかなので、トレランコースにもぴったりないい感じの道になっています。
この先の山頂までは、遺構がたくさんあって山城マニアにはたまらないと思われます。私は、まだ勉強不足なのでちょっとづつ用語と用途を覚えている最中です(笑)
堀切(ほりきり)
外敵の侵入を防止したり遅らせたりする為、曲輪や集落の周囲や繋ぎの部分を、人工的に堀にした場所です。
横堀(よこぼり)
曲輪を取り巻くように掘削されたもので、切岸や腰曲輪・帯曲輪と組み合わせることで防御機能をより高めています。
竪堀(たてぼり)
竪堀は斜面につくられ、敵が斜面を横方向に移動するのをはばむ目的でつくられました。
最高峰には容易にたどり着けないよう、たくさんの空堀で防御していたのですね! 防御堀を乗り越えても、まだラスボスにはたどり着けません!次なる武将は・・・
堀 秀政(ほり ひでまさ)陣地跡(標高:210m)
堀さんは、名字からして防御力が高そうです!織田信長や豊臣秀吉に仕え、最終的に越前国北ノ庄の大名となったお方で、とってもイケメンだったらしいです(*´∀`)普請奉行など行政職としても優秀で、文武両道のやり手武将!
イケメンやり手武将の陣地を攻略すると、ようやく山頂への道が開かれます。
犬走り(いぬばしり)
垣と溝の間や土手の斜面に設けられた細長い通路や平地部分を意味します。犬が通れるくらいの幅しかない道という意味合いからその名がつきました。
大曲輪(おおくるわ)
城や砦の周囲にめぐらして築いた、土石の囲いの事です。
大曲輪の先に、少し小高くなった場所があり、『織田信長 陣地跡』と書かれています!
織田信長 陣地跡(標高:220m)
さすがの織田信長とあって、他の武将よりも扱いが手厚いです(笑) 小高くなった丘を登ると陣地跡なのですが、まだまだ簡単にはたどり着けない工夫が凝らされています。
長桝形虎口(ながますがたこぐち)
虎口は城郭、あるいは曲輪の正面開口に当たります。その中でも最強の虎口と言われるのが桝形虎口(ますがたこぐち)です。
枡形虎口はその名の通り「四角い形の出入口」です。枡形に敵を誘い込んで身動きが取れないように封じ込め、そこに三方から集中攻撃をかけることができるので、防御力は最強といわれていたのです!
最強虎口を突破して、中に入れた敵陣はいたのでしょうか?? その先に、ポツンと佇む石碑がラスボスの陣地なのですが・・・
中心曲輪(ちゅうしんくるわ)
まだまだ砦は続きます。ここにも土石の囲いがあった模様です。もちろん構造的な防御だけでなく、数多くの守備兵が配置されているので相当な覚悟と武力と運を持って乗り込まないといけませんね;
北・東・西の三方が切りたった崖で防御されているので、防御砦はこちら側だけではありません。もちろん誰も乗り込めなかったので。織田信長の勝利となった訳ですが・・信長さんは、どのような気持ちで陣地に鎮座していたのでしょう・・・
虎御前山(標高:229m)の山頂標識があったので、山頂のように思えますが・・実はここは、まだ最高峰ではありません。紛らわしい山頂表示がいくつもあって、標高もあっているんだかいないんだかという感じなので、騙されないように地図で確認したほうがいいです(笑)
この場所からは、ほんのりと下界の景色を見ることができます。ビルとか高層マンションがないので、遠くの方まで見渡すことができます^^
一旦手すりに沿って階段を下ります。信長馬場と書かれた、走りやすい道を駆け抜けて・・
その先を登ると、今度こそ山頂です!
虎御前山山頂・木下秀吉(きのした ひでよし)陣地跡(標高:224m)
先程の織田信長陣地跡を最高峰とする説もありますが・・地図では、ここが最高峰となっています。本陣の北側にあり、小谷城に最も近い尾根先端に築かれた木下 秀吉の陣地跡です。
木下→羽柴→豊臣と性を変えた秀吉ですが、当時は木下さんで虎御前山城の城番を任されていました。ここが戦いの最前線だったようです。
ここにも手作り感たっぷりの山頂表示があって、標高は224,616mとなっています。
三角点峰にも行った事だし、結局正確な最高峰はよくわかりませんが全ピークを制覇したので良しとします(笑) ここからは、小谷山に近い北登山口に向かって下山します。
北登山口へ下山
下山道にも、もちろん遺構があります。
土塁(どるい)
敵の侵入を防ぐために築かれた、主に盛土による堤防状の防壁の事。
柴田 勝家(しばた かついえ)砦跡
柴田さんも織田信長の重臣で、後に豊臣秀吉と覇権を争います。そして、柴田さんは後に小田山城から脱出したお市さんを娶ります。男子は戦に、女子は政治の道具に使われて・・自由の無い、とんでもない世の中だったのでしょうね。
こちら側の道は登山口までの距離は短いですが、少し険しい山道になっています。雨上がりでスリッピー!
今から向かう、小谷山の山容。
あっという間に、登山口まで下りてきました。時刻は9時18分だったので、1時間もかからずに制覇♪
小谷城址のある小谷山へ♪
山を降りると、一旦道路に出ます。小谷山への登山ルートもいくつかありますが、今回はまず小谷城戦国歴史資料館に立ち寄って、追手道で「小谷城跡」を巡って山頂を目指すことにします。
【小谷城 NO.49】織田信長に滅ぼされた、浅井家 最後の名城!
小谷城攻めの様子は、姉妹ブログで公開中です^^♪
今回は山城を巡りながらピークハントするという、感慨深い山行となりました♪ 見所がありすぎて、長文になってしまいましたが(・∀・) 最後までご覧いただき、ありがとうございました(*^^*)
小谷山編も是非みてや!